心と体のコスモワールド
3.心と体の司令塔”胸腺” 3
胸腺とは心臓の近くにある内分泌腺(胸腺ホルモン)の一つで
体外から侵入してくるウィルスや細菌を排除して自分を守り、
その他の強いストレスによって傷つけられた細胞を見分け、
修復や代謝の指令をだす働きをしています。
胸腺はギリシャ時代からその存在は知られていましたが、
その働きはつい最近まで謎とされていました。
胸腺はThymus(サイマス)と言って、
焼くとハーブのThyme(タイム)の香りがすることから
この名前が付いたと言われています。
こうして胸腺細胞(リンパ球)はT-細胞、T-リンパ球と呼ばれるようになりました。
胸腺は子供の頃は成長ホルモンとしての働きもしますが、
通常は18〜20歳を境に急に収縮していくことが医学的にも知られています。
胸腺は白血球の血液型とも云われる
自分自身のHLA(自分の印を持つたんぱく質)には拒否反応を示さないが
途中で何らかの理由で自分自身のHLAが自分以外のもの(他の印)に
変わってしまったときも、感知して反応する働きを持っています。
こうして自分で自分の免疫を壊してしまう人もいるので
監視の役割も果たしているのです。
医学的にも胸腺の全容は解明されていないのです。
今から約25年前、夫が博士課程で免疫学の研究をしていた頃
毎日のように実験用のヌードマウスに静脈注射をしている研究室に
夕食を作って届けていました。実験室の彼はよくこう言っていました。
「う〜ん、『ガン』は生きている人間の生き方や、心の様に
実に複雑で厄介なものだ。100人いれば100種類のガンがあるし
Aに対して有効な抗がん剤が
Bには全く逆の結果がでてしまう‥恐ろしいものだ。」
その時私は直感的に「人間の身体は自然のものだから、
抗がん剤だけでの完治は難しいのではないか?」と思いました。
ガン細胞には意識(心)が大きく関与しているに違いない、
と強く感じていたのです。
また同時期に自分の父親が総胆管ガン(肝がん)に侵されていた事から、
ガン(自己免疫疾患)の原因が一体何なのかとても知りたかったのです。
実際に毎日のように父と同じように酒やタバコを
飲んでもガンに罹らない人もいる事も事実なのです。
ガンはそれでもやはり不治の病なのか‥?
私はとても不思議でした。
back 心と体のコスモワールド next