心と体のコスモワールド
1.生と死の成立 2
というよりも、部屋いっぱいに広がった私の意識体が
静かに肉体の私を見下ろしています。
そこは本当に穏やかな世界で私は必死に周囲の人たちに
この様子を伝えようとするのですが思うように声になりません。
それどころかその人たちの意識レベルに直接アクセスしていきます。
つまり彼らが何を思い、何を考えるのか手に取るようにわかるのです。
そしてわかっていながらもただ静かにそれを観察しています。
その時肉体では呼吸が止まり、徐々に死を迎える準備をしますが
体内のプラーナがまだ肉体の生命を維持しています。
同時に肉体の内側にあった意識が外へ向かって広がって行き、
意識と肉体の位置が逆転していきます。
それは少しずつ、ビニールの人形の空気が抜けていくように
手足の先から心臓に向けて体が萎んで冷たくなっていきます。
全身からハートチャクラに向けて体中のすべての意識が集積し
その後、心臓から頭頂へと移行した意識が,頭頂から外へと広がります。
その時の細胞の振動数は普段の10000倍にも感じられ、
指先での出来事が瞬時に全身に伝わります。
意識体はクリスタルで形創られているように光と心地よさで溢れ、
内から外へと永遠にも感じられる広がりを続けます。
それは本当に素晴らしい解放感と一体感に満ち溢れているのです。
この時、この身を以って死のプロセスを体験する事を通じて
生命の意義を知る事が生まれる前からの
自分自身との約束だったのだ、と改めて確信したのです。
ここまででおよそ数分間の出来事です。
医学的には3分間呼吸が停止すると脳内に
酸素が不足してとても危険なのですが、
突如、心臓に衝撃が起き、大きく数回拍動すると無事意識が肉体に戻りました。