心と体のコスモワールド
1.生と死の成立 1
誰もが一生のうちに一度は生を受け、そして死を迎えます。
私達は当たり前のように喜んで、あるときは悲しみを持って
それらを受け止めています。
しかし、人は何故生き死にを繰り返すのでしょう。
一体何を恐れ、苦しんでいたのでしょうか。
私は幸か不幸か、これまでに数回”死”を前もって体験してきました。
その数回の死を通じて私が知ったことそれは、
”死”とは私達が今までに恐れおののいていたものとは
全くかけ離れた、美しくも荘厳なドラマだったのです。
あれは約5年前の事です。当時の私は数年前から
日本各地で講演活動を重ね、同時に多くのクライアントも抱えていました。
講演、個人カウンセリング、それが終わると遠方からの電話‥
その繰り返しです。何年にも亘ってそんな生活が続き、
精神的・肉体的にピークに達していたのかも知れません。
ある時、とある地方の出張先で心臓が苦しくなり倒れてしまいました。
その日は申し訳ないながらも個人カウンセリングの予定もキャンセルし、
東京への帰路へつきました。
今思えばそれが予兆だったのでしょうが、
私はそのまま翌日以降も予定の仕事をこなしていきました。
するとまた数日後に同じ心臓の発作に襲われたのです。
どうにか家に辿り着いた私はそのままソファーに倒れこみ、
翌朝までまんじりとも動く事も出来ず、
また一睡もできずにソファーにただ横になっていました。
朝になってやっと異変に気づいた家族に
急いで病院に担ぎ込まれると、
もうすでに脈は1分間に6回しか打っていません。
動いているのが不思議なくらいです。
医者に安静にしているように告げられ、
点滴を繋がれたままベッドに横になっていました。
すると、事もあろうか看護婦さんが
点滴のスピードを間違ってしまったのです。
その時でした、ベッドに横になっている私が後ろを振り返ると
もう一人の私がベッドの上に横になっているのです。
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